ギターリバーブ初心者ガイド:基本と設定方法を解説
ギターのサウンドにおいて欠かせないエフェクターのひとつがリバーブです。リバーブは、演奏された音が壁や天井などの物体に反響する音を再現するエフェクトです。リバーブを使いこなせればギターサウンドに深みや広がりが増し、より立体的でリアルなサウンドを生み出すことができます。
しかし、初めてリバーブを使う方にとってはどんな種類のリバーブがあってそれぞれどんな音色なのかや、どんな設定をしたら良い音になるのかなどが分からず戸惑うこともあるでしょう。そこで本記事では、初心者でも分かりやすいようにリバーブの基本ともいえる「種類」と「設定方法」を解説します。
本記事を活用してリバーブを上手に使いこなし、より豊かなギターサウンドを作れるようになりましょう。
リバーブの種類
リバーブにはいくつかの種類があります。アンプに付属している簡単なものからエフェクターとして多彩な設定ができるものまで様々な種類がありますが、ここではリバーブの響き方による視点から主なものを以下に紹介します。サウンドのサンプルも聴くことができるのでヘッドホンで聴くとより違いがわかりやすくなります。
ルームリバーブ:ルームリバーブは、その名の通り室内の反響を模したエフェクトです。クリーンな音色からディストーション系まで幅広い音色で使用でき、自然な空間感を追求したいアーティストにとって、その要望を十分に満たしてくれます。
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ホールリバーブ:ホールリバーブは、コンサートホールなどの大きな空間の残響を再現するリバーブです。他のリバーブと比べて残響時間が長く、深く、広がりがあり、大きな空間を演出することができます。アコースティックギターでも使用されることが多く、特にソロ演奏などで用いられます。また、プレイヤーの演奏に応じて音の広がりが変化するため、アート性を高めることができます。
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プレートリバーブ:プレートリバーブは、入力された音を金属製の薄い板(振動板)に振動として加え、その反響音を利用するものです。プレート内を伝播した音波が反射して複数回繰り返され、それが残響音となります。独特の明瞭でメタリックなトーンを生み出すことができます。
以上のようにルームリバーブ、ホールリバーブ、プレートリバーブは、それぞれ異なる音の特徴を持ち、楽器の音色や演奏スタイルに合わせて使い分けることができます。これらの種類以外にも、スプリングリバーブやチャンバーリバーブ、ハイブリッドリバーブなど、多くの種類が存在します。自分の演奏に合わせて、適切な種類を選択することが大切です。
以上が、主なギターリバーブの種類についての紹介です。初心者の方は、一つの種類から始めて、自分の演奏に合った設定を探すことをおすすめします。
リバーブエフェクターの設定項目
ギターリバーブのエフェクターには「level」「mix」「time」「decay」「damp」「tone」などの多彩な設定項目(ノブ/ツマミ)がありますが、機種によって異なるパラメーター名でも実際は同じような役割を持っていることがあります。「level/mix」「time/decay」「damp/tone」はそれぞれ同じような効果を調整するパラメーター名です。以下ではプレートリバーブを使って各パラメーターを調整した際の音色の違いを詳しく説明します。他の種類のリバーブでも得られる効果の変化の仕方です。
「level/mix」は、主にリバーブの音量を調整するためのものです。厳密に説明すると、レベル(level)は原音に加えるリバーブの音量のみを調整し、ミックス(mix)は、リバーブとギターの音量のバランスを調整します。
「time/decay」は、リバーブの響きの持続時間や音の減衰(消えるまでの)時間を調整するためのものです。タイム(time)は、リバーブの響きの持続時間を調整し、ディケイ(decay)は、リバーブの音の減衰時間を調整します。これらの設定を調整することで、リバーブによる空間の広がりの感じ方を調整することができます。
「damp/tone」は、リバーブの音質やダンピング効果を調整するためのものです。ダンプ(damp)は、壁や天井が音を吸収する際の音の特性を調整し、トーン(tone)は、リバーブの高音・低音のバランスを調整します。これらの設定を調整することで、リバーブの音色の明るい/暗いといった感じ方を調整することができます。
以上が、リバーブエフェクターの基本的な設定項目の説明です。初心者の方はまずこれらの設定を触ってみて、自分の好みに合ったリバーブサウンドを作り出してみましょう。
ハウリング対策のポイント
リバーブは、ギターサウンドに深みや広がりを与える重要なエフェクトの一つです。しかし、リバーブをかけすぎると特にライブではハウリングが発生してしまうことがあります。ここではハウリング対策のポイントを初心者でも理解しやすいように具体的に解説します。
ハウリングを起こさないためには、リバーブの設定値を調整することが重要です。リバーブの「mix」や「level」の値が大きすぎると、リバーブ音が大きく鳴り過ぎてそれをピックアップが拾い、再びアンプとスピーカーから音が出てそれをまたピックアップが拾い…を繰り返すのでハウリングが起こりやすくなります。また、リバーブ音が大きすぎると元の音が分かりにくくなってしまいますので、リバーブをかける際にはmixの値を控えめに設定することが大切です。
おすすめのリバーブ
これまで紹介してきた通りギターのサウンドにリバーブを加えることで、より深みのある音を演出することができます。しかし、初心者の方にとってはどのリバーブを選べばいいのかわからない場合もあるかもしれません。そこで、おすすめのリバーブを紹介します。
まず、BOSSの「RV-6」は、初心者にも扱いやすいエフェクターでありながら、多彩なリバーブサウンドを搭載しています。また、デジタルリバーブという種類の中でも高品質であり、音質面でも期待できます。
次に、TC Electronicの「Hall of Fame 2」は、パラメトリックEQを備えたリバーブエフェクターで、より細かな調整が可能です。また、40種類以上のリバーブサウンドが収録されており、多様なサウンドを作り出すことができます。
最後に、Strymonの「BigSky」は、高価格帯ですが、高品質で豊富なリバーブサウンドが得られます。こちらも多彩なエフェクトパラメーターが用意されており、細かな調整が可能です。プロのギタリストにも愛用者が多いリバーブエフェクターです。
いずれのリバーブも初心者にも扱いやすく、高品質なリバーブサウンドを得ることができます。自分の音楽スタイルや好みに合ったものを選ぶことで、より自分らしいサウンドを作り上げることができます。
さいごに
いかがでしたでしょうか?今回は初心者向けに、ギターリバーブの基本と設定方法についてご紹介しました。何度か紹介した通り、リバーブは音楽の世界で欠かせない重要なエフェクターの一つです。正しいリバーブの設定方法を身につけ、より美しいリバーブサウンドを追求しましょう。また、おすすめのリバーブについても紹介しましたが、最終的には自分に合ったものを選ぶことが大切です。ぜひ、今回の記事を参考にして、あなたのギターサウンドをさらに魅力的にしていきましょう!
他にもギターサウンドやプレイを魅力的にするノウハウを続々投稿予定です!
下記の記事もぜひ参考にしてくださいね!
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