【弾き語りが歌に及ぼす意外な効果とは?】現役シンガーソングライター講師が解説!
こんにちは!
オトノミチシルベでヴォーカル&ギター&音楽理論の講師を務めているシンガーソングライター・河合一尚と申します。
今回のテーマはシンガーソングライター必見の..
『弾き語りが歌に及ぼす意外な効果とは?』です。
歌は習ってるけど楽器はやったことがない…
ギターやピアノを弾きながら歌うって難しそう…
様々な不安の声が聞こえてきそうですが、この記事を読んだらきっと弾き語りも始めたくなっちゃいます!
それではいってみましょう!
1.リラックスして発声できる!
まず弾き語りをする最大のメリットがコレ!
楽器を奏でることに意識が向くので余分な力みが取れます。全力で歌いすぎちゃう方はこの理由で特にオススメ。
楽器は力の入れ具合で如実に音が変わるので、歌っているだけでは分からなかった繊細な音の強弱についても学ぶことができます。
更にリズムや楽譜の読み方など、歌で表現する上で大切なことも一緒に習得できるのはとても良い相乗効果です。
2.ガイドメロディに頼らなくなる!
続いてはバンドで初めてヴォーカルを担当する方のあるあるですが、カラオケだと上手く歌えるのに生演奏になったら全然歌えない!といった現象。
その大きな要因の1つがカラオケ音源の中に入っているガイドメロディの存在です。一般的なカラオケにはメロディラインを鳴らしてくれているパートが入っており、これで歌いやすくしてくれているんですね。
ところがバンドで生演奏となれば、そんな紳士にエスコートしてくれるイケメンなパートはいやしません。
頼れるのは己の五感と肉体です。
弾き語りをする時も勿論このガイドメロディは弾きませんので、伴奏楽器の音を頼りにメロディを取っていくことになります。
こうして音感が養われていくので歌のピッチ感も良くなるわけですね。
3.音を分解して聴けるようになる!
皆さんはいつも歌う時、バックサウンドのどの音を聴いて歌っているでしょうか。
ドラム?ベース?ピアノ?ギター?それとも全体??
前項と繋がっていることでもありますが、色んな楽器を実際に触れて奏でてみることで、その楽器がどんな音なのかを知ることができます。
そうすると歌のバックで流れている音色を聴いて、今鳴っている楽器がなんなのか、どんな風に演奏しているのかを聴き分けることができるようになってきます。
先ほど頼れるのは己の五感と肉体なんて書いちゃいましたが、もう少し具体的に書いておきましょう。
雑踏の中でも会話できたり、生活音をある程度無視できたり、人の耳は聴きたい音とそれ以外を区別して聴けるように作られています。
これは音楽を奏でている中でも同じで、バックのサウンドの中でメロディが取りやすい音を探し、目印として自分で決めて拾い上げるわけですね。
更に弾き語りを通して自分がバックの演奏も経験することで、リズムに声を乗せる感覚や鳴っている音に歌を調和させる感覚も掴むことができます。
4.コピーからカバーになる!
ここから2つはシンガーソングライター目線のお話。
50名を超える生徒さんが在籍する河合一尚クラスで、最も重要視している”オリジナリティ”の面におけるメリットです。
よく生徒さんからの悩みで
「いつも誰かの真似になってしまって自分の歌い方にできません」
と頂くのですが、これにも弾き語りは良い効果を発揮してくれます。
そもそもカラオケには元のアーティストという「正解」が用意されている為、どうしてもそこに引っ張られてしまうのは仕方のないことです。ですが、ギターやピアノでの弾き語りに切り替えるとどうでしょう。
自分の自由なテンポ・リズムに変えることができ、表現の仕方も制限はありません。
もちろん正解がなくなった分、自分なりの答えを探す必要はありますが、そうしてコピーを消化していくうちに、カバーへと昇華させることができるようになってきます。
どんな歌を歌っても「あなたの歌になるね」と言われるようになれば、あなたというアーティスト性を確立できた証拠です。
もちろん基礎練習や発声の癖を取ってからなのが大前提にはなりますが、なりたい自分へのアプローチとして弾き語りという選択肢はアリだと思います。
5.オリジナル曲を作れるようになる!
最後はコレ!ソングライティングです!
うちのクラスではヴォーカル科もギター科もオリジナル曲を作り始める生徒さんがとても多いです。
講師である僕自身がなんでも作りたがる性格なせいもある気がしますが…(楽曲やライブイベントはもちろん、キャンプご飯やDIYが好きで最近は野菜も作り始めました)
いつかは発表会やライブでオリジナル曲を歌いたいなぁなんて夢、持ってないですか?
いつか自分の曲を付けたくて、こっそり歌詞を書き溜めてたりしませんか?
その「いつか」は自分次第でいつでも手繰り寄せられます。
簡単なコードだけでも弾き語りができるようになれば、自分で考えたメロディを拾って伴奏を付けることができるようになりますし、伴奏から曲を作っていくこともできます。
もちろんコードやメロディの拾い方だったり、曲作りする上での音楽理論だったり、持っておいた方が良い知識やスキルは色々ありますが、まずは色んな楽曲を弾き語りカバーすることで可能性の扉は大きく開きます。
最近ではヴォーカリストが自分で曲も作ったり、音源制作からリリースまで全て1人で完結させるアーティストも多くなってきました。
僕もまたその1人ですが、作る面白さやそれをライブで演奏する楽しさはこの上ない達成感です。
ぜひ味わってみてください。
おわり
いかがでしたでしょうか?
必ずしもヴォーカリストは楽器もできなきゃダメなんてことはありません。しかし、少しかじってみるだけでも世界は一気に広がります。まだ見ぬ自分と出会えるきっかけに弾き語り、お試しあれ。
もちろん弾き語りができるようになるレッスンや楽曲制作のレッスンもお受けしています。
あなたの音楽ライフがもっともっと輝きますように。
それでは次回もお楽しみに!
河合 一尚
オトノミチシルベ ヴォーカル科、ギター科、作曲&音楽理論科講師。
シンガーソングライター、作詞・作曲・編曲家
13歳の時に兄からギターをもらったことがきっかけで音楽を始め、片っ端から音楽理論書を読みあさり、独学で作曲・編曲を勉強。ベース、ドラム、ピアノなどの楽器やDTMもこの頃から触り始める。
小・中学校での不登校、音楽活動の傍ら続けてきた学童保育指導員の仕事、東京のレコード会社での2年間の音楽活動、病による1年間の活動休止などを経て、現在は自主レーベルにてフリーに活動中。 自身のアーティスト活動の他に、これまでの経験を活かして下記の活動も行う。
●ボイストレーニング・ギター・作詞・作曲・編曲を教える音楽講師。
●作詞・作曲・編曲家としてアーティストや企業への楽曲提供。
●学校、福祉施設でのコンサートや講演会。
楽曲コンテストでの受賞歴・採用歴、ラジオ番組などへのゲスト出演多数あり。今の夢は、自主レーベルを更に大きくし、夢を持つ人が堂々と胸を張って夢を語れる文化を創ること。 自分自身が挫折をする度に誰かに救ってもらってきた経験から、今度は与える人になりたい。 音楽で、言葉で、授業で、人の背中を押してあげられる人でありたいという想いを胸に活動を続けている。