【ボイトレ講師監修】ゴスペル超初心者のための有名曲&歌唱テクニック解説
挨拶
皆さんこんにちは!
オトノミチシルベ ボーカル講師の小山章(コヤマアキラ)です。
今回は普段レッスンではあまり触れることがない『ゴスペル』の知識について解説したいと思います。日本ではまだ馴染みの薄いゴスペルですが、その歌唱法やテクニックはJ-POPを歌う際にも転用し役立てられるものも多くあります。テクニックだけでなく皆様にゴスペルについての知識を深めて頂きたいという思いもありますので、まずはゴスペルという音楽について簡単に説明させて頂きます。
ゴスペルってどんな音楽?
ゴスペルは、アフリカ系アメリカ人が集まる教会で歌われている宗教音楽です。歌詞の内容は神様への感謝や前向きなメッセージ、希望を願う愛のあるメッセージが主に綴られています。
私は20歳ぐらいからゴスペルに触れだしました。当時は訳も分からず慣れない英語を使い毎日ゴスペルを浴びながら学んでいきました。
ゴスペルの有名な曲
Amazing grace
愚か者でさえ救ってくださった神様への感謝の気持ちがつづられた曲です。
いつ聞いてもジェットコースターのような緩急を味わせてくれる歌声に酔いしれてしまいます。
oh happy day
1993年に公開された映画「天使にラブソングを2」で歌われ大ヒットしました、『普段当たり前だと思っていたことに感謝を伝えることで幸せになれる』というテーマで書かれた歌詞が胸を打ちます。
動画2分18秒あたりの、内気だった男の子が徐々に気持ちを解放出来るようになり、綺麗な高音で歌いあげる姿は鳥肌ものです。(台本には書かれておらず、アドリブだったとの噂もあります)
Joyful Joyful
こちらも1993年に公開された映画「天使にラブソングを2」で歌われ、大ヒットしました。
あの有名なベートーヴェン交響曲第9番に英語の歌詞をつけた曲です。
ソロあり、ハーモニーあり、ラップあり、ダンスありのてんこ盛り。難しいハーモニーもこなす演者達の歌声に感激です!これぞゴスペル!という醍醐味を味わうことが出来る一曲です。
ゴスペルの発声について
①チェストボイス
「チェストボイス」とはいわゆる『地声』のことであり、正確には地声の中でもパワフルで張りのある力強い声のことを指しています。ゴスペルでは感情を力強く表現したい箇所が多くあり、その際にチェストボイスが適しています。ゴスペルが創られた時代背景を想像するとチェストボイスには色んな想いが込められているのではないかと思います。
図のように頭のてっぺんから声を出しているようなイメージです。
②ソフトボイス
「ソフトボイス」はチェストボイスとは対照的に優しく繊細な歌声を指します。裏声とは違いはっきりとした歌声で、たとえばバラード曲などで『音程が高い箇所を静かに歌わないといけないシーン』などで使用します。
図のように耳よりも後ろで声を鳴らすイメージです。
③裏声(強い)
裏声と聞くとどうしても薄く柔らかい声を想像されるのではないでしょうか?
柔らかい裏声を使用することもありますが地声に近い張りのある裏声をゴスペルでは使用する機会が多くあります。
図のようにチェストボイスと同じ場所で鳴らすイメージです
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回はゴスペルという音楽についてのご説明と、ゴスペルを通した発声ノウハウについてご紹介させていただきました。
ジャンル関係なく使える発声法ですので是非一度試してみてください。
この記事を読んで下さった皆様が正しい練習方法を身に付け、理想の歌声に近づけることを心から願っております。
まずは1日10分からでも構いませんので「声を出す」ところから始めてみてくださいね。
「歌うことが大好き!」というキモチは、誰でもウタゴエに変えることが出来ます。
小山 章
オトノミチシルベ ヴォーカル科講師。
全国各地でのコンサート、都内ライブハウス、小、中、高校芸術鑑賞会、知的・重心障害者コンサート、企業イベント等多方面で活躍。他にもフジテレビFNS歌謡祭、フジテレビ『僕らの音楽』といったTV番組に出演してコーラスを担当。
これまでに共演、サポートしたアーティスト(敬称略、順不同)
AI、EXILE ATSUSHI、絢香、井上芳雄、亀渕友香、さだまさし、清水翔太、SMAP、田中公平、玉置浩二、浜崎あゆみ、平井堅、槇原敬之、三田 明、ももいろクローバーZ、ゆず、LOVE PSYCHEDELICO 、Ben E King他多数