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『キモチはオトに、変えられる』プロミュージシャン直伝の音楽教室
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プロミュージシャン直伝の音楽教室

【消音リード】サックスの自宅練習方法をご紹介!

サックスの効果的な自宅練習方法をご紹介します!

サックスは大きな音が出る楽器です。
必然的にカラオケや河原など大きな音を出せる場所で練習する事になるのですが…
移動するのも中々大変ですし、雨が降ったりする日にはなるべくお部屋の中にいたい。
でも練習もしたい。
夜中思い立った時に練習したい。
お部屋の中でできる練習があれば…。

サックス奏者であれば誰もが一度は抱えるお悩みを解決するため、今回は自宅で出来るサックスの練習方法をご紹介します!

サックスの自宅練習で大切なこと

サックスの自宅練習で大切な事は、なるべく演奏で音を出している時と同じ状態をつくる事です。
音を出せるに越した事はないのですが、部屋の中で大きな音を出すのは難しい…。

そこで、大きな音は出さずに演奏している時に近い状態でできる練習と、演奏に役立つ指の練習をご紹介します。
(これから紹介する練習は順番に続けて取り組んでも良いですし、気に入った練習だけを選んで練習しても効果があります!)


〜準備、音が出ない(消音)リードを作る~

まずは、音が出ないリードをつくります!
音の出ないリードがなぜ必要かと言うと、「息の流れの練習ができる」からです。サックスを演奏する時に一番大切なのは、息の流れをつくる事です。
息の流れ=音と言ってもいいくらい、音に大きな影響を与えます。(息の流れをブレスコントロールと言います。)

この音が出ないリードを装着してサックスを吹くと、実際に演奏している状態をシミュレートした練習を行う事ができます。音が出ないリードをつくる時は先が欠けてしまったリードや、古くなったリードを再利用するとエコですね!

音が出ないリードのつくり方

では肝心の「音の出ないリード」の作り方ですが、これはとても簡単で、リードの先端を少しカットするだけです(笑)

なるべく綺麗に作りたい、という方は下のアドバイスを参考にしてみて下さい。
①マウスピースにリードをつけ、リードの先をマウスピースの先から少し出します。

②はみ出た部分をはさみでカット。これで音が出ないリードができました。

この音が出ないリードを使って練習していきます。

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~ネックを使った練習~(息の流れとタンギング)

1、息の流れを確認する

音をスムーズに出すために一番大事な事は、ネックに入る息の流れを「まっすぐにする」ことです。
音を出さずにネックに息だけ通して、”息のスムーズさ”に集中した練習をしましょう!


ブレスノイズを聞く

ブレスノイズとはサックスに息が入った時に出る「スー」とか「シュー」 という音です。
ブレスノイズはどれも同じように聞こえるのですが、実はいくつか種類があります。

A、まっすぐ力みなく息が入っている時は「スー」とか「シュー」 という音がします。

B、息がつまるような感触や「キュー」という音が出る場合は口元や喉に力みがあります。

C、逆に口の端から息が漏れたり、「ホー」に近い音が出る場合は口が開きすぎていて、荒れた音になりやすいです。

これらはジャンルによって吹き方のスタイルの差はありますが、Aのように真っすぐ息が通るようにすると力みなく音を出せるようになります。息をまっすぐスムーズに通す時は、マウスピースの幅と穴の大きさを意識して息をまとめると上手くいきます。

ネックに息を吹き入れるだけというとてもシンプルな練習ですが、サックスは吹き入れた息の形がそのまま音になる楽器です。この練習で自分の息の形を整えておく事で、より良い音で演奏できるようになります。

2、タンギング

タンギングとは、リードの振動を舌で止めて音を区切るテクニックです。ジャズやポップスではニュアンスをつけるための大切なテクニックです。本来は音を出しながら練習するタンギングも、音の出ないリードを使うと演奏に近い形で練習できます。


リードに舌をつけたまま息を吹き込む

タンギングはリードの振動を止めるテクニックです。
息を止める、空気の流れを止めるテクニックではないところに注意が必要です。

タンキングが素早くつけなかったり音の裏返りやノイズが入ってしまう場合は、舌の位置を意識するために、リードに舌をつけたまま息を吹き込む練習が効果的です。

この練習は先程のブレスノイズを聞く練習の応用です。 まっすぐ息を吹き入れたままリードに舌をつけます。 舌をつけた後も息は止めずに吹き続けてみましょう。

舌をリードにつけるので多少息の流れは変わりますが、同じ方向、息の強さをキープします。この時に息が止まってしまったり、大きく息の流れが変わってしまう場合は、舌を軽くつけるようにするか、リードにあたる舌の位置を変えてみます。


舌の位置と息の流れをキープしながらタンギング

リードに舌をあてる位置と力具合がつかめてきたら、舌を動かしてタンギングをしてみます。

舌を動かす時は同じ位置に毎回戻ってくるように意識します。最初はゆっくり正確に、息の流れが変わらない様に気をつけます。段々と速度を上げていき、息に区切り目をつけるイメージにしていきましょう。

繰り返しになりますが大事なのは息の流れです!


~サックス本体を使った練習~
(息の通りを確認する、指の練習、譜読み)

3、サックス本体をつけて息の通りを確認する

ネックに続いてサックス本体をつけてブレスノイズを聞いてみます。基本的な方法は変わりませんが、ネックだけの時と比べ息を吹き入れた感触が大きく変わります。息の深さが変化しているので、ベルの先から息が出るようなイメージをつくります。

ブレスノイズを確認する時は最低音Bb(バリトンサックスはA)を使うのがおすすめです。開いているキーによっても息の入り方が変化するので時間があれば試してみて下さい!


4、指の練習、 素速く連打!!

サックスは手の位置があまり動かない楽器なので、指のポジションや構え方は意外と意識されていません。

しかし、手の位置は指の速さや演奏のしやすさに直結します。また、ついつい指を意識しがちなサックスですが、指の動きは指だけではなく手首や腕も関係しています。

今度はサックス本体を使って指のポジションを見ていきましょう。


キーを連打する

キーを連打して指を置きやすい位置と手の位置を決める練習です。

本体を膝の上に置き片手ずつキーを連打します。最初は親指を使わず、前側4本を使います。
指は動かさずキーに添え、手首の動きでキーを押します。

指の位置の目安はシンプルに、安定して一番速く連打できる位置を探します。

繰り返しになりますが指を動かさず手首から動かすのがポイントです。指の位置と共に手首の角度も変えてキーを押しやすいと感じる位置を探します。

前4本の指の位置が決まったら、そこを基準にして親指を置きます。

もしかするといつもの手の位置と違う構え方になった方もいるのではないでしょうか?
この練習で決めた位置から調整すると指を動かしやすくなります。

5、サックスを使った譜読みの練習

キーの位置が決まった所で、今度はサックスを使った譜読みです。

譜読みのポイントは、音名、音程、リズムです。
今回はサックスを使った練習ですので、音名と指の動きをあわせていきます。

最初は譜面を見ながら、音名と対応する指を動かします。同時に音名を声に出して読んでみましょう。(つけられそうであればサックスと同じ音で音程をつけメロディーとして歌ってみます)

次にリズムをつけて音名と指の動きをあわせます。

慣れてきたらニュアンスも込めて歌いながら指を動かすとより効果があります。

指の動きをある程度覚えてきたら、今度は実際にサックスを吹いてみます。音は鳴りませんがキーを動かすとブレスノイズが変化するのでニュアンスを何となく出す事ができます。

ここでは音が出ない分フレーズの中での息のつながりを中心に練習をします。実際に音を出して演奏した時も息のつながりと同じような音のつながり方をしてくれるので演奏時のイメージをつくりやすいです。

この練習はどんなに難しい曲にも応用ができ演奏に役立つ練習です。音をおぼえてしまえば思いきって演奏する事ができます。


おわりに

自宅で大きな音を出さなくてもできる練習をいくつかご紹介しました。
空いてる時間に少し楽器に触れるだけでも積み重ねると着実に上達します!
今回ご紹介した練習はどれも10~15分くらいでできるものなのでぜひ試してみて下さいね。

倉持 望

オトノミチシルベ サックス科講師。

クラシックサックスを原博巳、ジャズサックスを織田浩司の各氏に師事。学内オーディションにてグットプレイヤー賞を2回受賞。

Colors of Scenery JAZZ ORCHESTRAメンバー。

2083WEB 3rdAnniversaryLive,洞窟物語3D発売記念Live等に出演。

清水大輔吹奏楽作品集、ミュージックエイト参考音源等のレコーディングに参加。

ゲーム音楽集団コスモスカイオーケストラへの参加、太鼓集団鼓童元メンバーとのセッション等、ジャンルを問わず幅広く活動している。

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