【ボイストレーナー監修】ノドによくない『NG食品』6選
ノドによくない「飲み物」
1.烏龍茶
依存度☆☆☆☆☆
健康へのメリッ度とダイエッ度★★★★☆
焼肉屋さんでソフトドリンクを頼むなら烏龍茶!という方も多いのではないでしょうか?
この”油分を洗い流す”というのがボーカリストにはちょっと厄介なところ。
声帯周辺の油分まで洗い流してしまうので、歌う時には避けたい飲み物です。
2.カフェイン
喉への危険度★★☆☆☆
依存度★★★☆☆
仕事のやる気上がる度★★★★☆
筋トレの前にコーヒーを飲むことで効果を高めたり、昼寝の前に摂ることで午後からの仕事効率を上げたり、様々な効能を得ることができます。
ただし、カフェインの眠気を取る効果は摂取後30分から出始め、5時間持続すると言われています。
夜の快適な睡眠を得る為にも、就寝時間から逆算して5時間前以降は摂取しないようにすることをオススメします。
3.アルコール
喉の水分を持っていかれるってやつですね。
加えて、アルコールの方をカフェインより危険度1つ高くした理由としては、酔っ払うと理性を失う為です。
お酒に酔うと注意力や判断力が著しく低下するので、歌ってみるといつもより上手く歌えている気がしたり、気持ちよくなっちゃったりします。
僕もキャンプでお酒を飲みながらセッションしたりすることがよくありますが、この時間は最高に楽しいものです。
それはむしろ精神衛生上とても良いことなのですが、気をつけたいのは叫んだり怒鳴ったりするような、喉を酷使する歌い方をしてしまう場合です。
いつもなら無理に発声せず抑えて歌っている楽曲を、酔いに任せて喉声で思いきり歌ってしまう。
これは喉にとって非常に危険です。
飲んでカラオケに行った翌日、喉がガスガスで声出ない…なんて経験はありませんか?
もしあるようでしたら少し控えた方が良いかも知れません。
お酒は飲んでも飲まれるな、嗜む程度がちょうど良い、です。
ノドによくない「食べ物」
4.辛いもの
程よい辛さのものは体の代謝を促して発汗させてくれるので、良い効果も勿論ありますが、歌う前後は避けたほうが無難です。
ちなみに僕はライブ前、月並みですがよくカツ丼を食べます。
腹持ちの良さ、衣の油分、卵と豚肉の動物性タンパク質、玉ねぎの血液サラサラ効果、お米の炭水化物。
ここにサラダや具沢山の豚汁もあれば、かなりバランス良くステージで消耗するエネルギーを摂ることができます。
ほんとは疲労回復効果の高いニンニクも摂取したいところですが、ステージから悪臭を撒き散らすわけにはいかないので、それはライブ後の食事にお預けです。
5.果物
喉に良くない大きな理由は”糖分”と”酵素”の2つです。
ステージドリンクに100%果汁のジュースやスムージーを持っていくのを想像してみてください。
むせそうですね。
そしてもうひとつが酵素による刺激です。
というとなんだか小難しい話のようですが、メロンなどを食べた時に感じるあのイガイガです。
このイガイガは果物の中にある酵素が有害物質として体に認識され攻撃されるために起こる現象です。
生の果物以外にも、料理の中に入っていることもありますので歌う前後に口にするものは気をつけるようにしましょう。
ノドによくない代表格
6.タバコ
咥えタバコがカッコイイ時代は終わりました。
タバコが喉に与える影響として発ガン性は言うまでもありませんが、吸ってすぐに出る影響として血管の収縮があります。
出したい声が出せない→無理に出そうとする焦りや力み→更に出なくなる→ストレスで更に吸う…という負のスパイラル誕生です。
お金を払って、不健康になって、なりたい自分から自ら遠ざかってゆく。
そんな悲しいことはありません。
運動して、うまいもん食べて、仕事がもっと頑張れるようになると世界はどんどん楽しくなっていきます。
今日が人生で一番若い日。
人生ここから変えていきましょう。
終わりに
他にも沢山ありますが、今回はより身近なものに絞って書かせて頂きました。
最初にも書きましたが、あくまでこれは歌う時には良くないものです。
健康に良くないものとは全く別ですので、そこは分けて考えて頂けると幸いです。 実際タバコ以外の5つは僕も大好きでよく口にするものばかりです。
大切なのはいつ摂るか。
それぞれの成分・性質をよく知った上で自分の趣味・嗜好と擦り合わせていくのが良いですね。
考えすぎてストレスにならないように、我慢はほどほどにして楽しんでいきましょう。
大切なのは、好きを追求する心です。
あなたの音楽ライフが一層輝きますように! それではまた次回をお楽しみに!
河合 一尚
オトノミチシルベ ヴォーカル科、ギター科、作曲&音楽理論科講師。
シンガーソングライター、作詞・作曲・編曲家
13歳の時に兄からギターをもらったことがきっかけで音楽を始め、片っ端から音楽理論書を読みあさり、独学で作曲・編曲を勉強。ベース、ドラム、ピアノなどの楽器やDTMもこの頃から触り始める。
小・中学校での不登校、音楽活動の傍ら続けてきた学童保育指導員の仕事、東京のレコード会社での2年間の音楽活動、病による1年間の活動休止などを経て、現在は自主レーベルにてフリーに活動中。 自身のアーティスト活動の他に、これまでの経験を活かして下記の活動も行う。
●ボイストレーニング・ギター・作詞・作曲・編曲を教える音楽講師。
●作詞・作曲・編曲家としてアーティストや企業への楽曲提供。
●学校、福祉施設でのコンサートや講演会。
楽曲コンテストでの受賞歴・採用歴、ラジオ番組などへのゲスト出演多数あり。今の夢は、自主レーベルを更に大きくし、夢を持つ人が堂々と胸を張って夢を語れる文化を創ること。 自分自身が挫折をする度に誰かに救ってもらってきた経験から、今度は与える人になりたい。 音楽で、言葉で、授業で、人の背中を押してあげられる人でありたいという想いを胸に活動を続けている。